写真×自転車、時々女医

アトピー治療 デュピクセントについて① ~そもそもアトピーってなに~

自身が生まれてから30数年、ずっとアトピー性皮膚炎を患っています。
患っていると言うほど重症ではないと思っていたのですが確かに生活に困ること多数あり、ただ慣れで「当たり前」と許容していただけだったと治療が進んだ今は思っています。
5月より自己注射も開始となり重症アトピー性皮膚炎の方の期待も高まるこのお薬について患者、医療者双方の立場から数回に分けて考えてみたいと思います。




目次



そもそもアトピー性皮膚炎って?

アトピー性皮膚炎(以下アトピー)は下記の通り定義をされています。

良くなったり悪くなったりを繰り返す
主にかゆみを伴う湿疹がある
アトピー素因を持つ

アトピー素因とはアレルギーを起こしやすい体質、と考えるとわかりやすいかと思います。
具体的には皮膚炎、鼻炎、結膜炎、気管支喘息といった病気が挙げられます。
この他にアレルギーに関連する抗体であるIgEを作りやすい体質もあります。


アトピーはなんで起こるの?

ざっくりとした流れとしては
守りが弱くなって外から攻撃を受けやすくなり荒れていき内乱すら起こる悪循環
という感じでしょうか、あくまでもイメージ。

守りと言うのは皮膚バリアのことです。
皮膚は身体で最大面積を誇るなんて表現もされている大切な臓器です。

あまり臓器という印象がないとは思いますが

大きな役割の一つに外からの刺激や細菌などの侵入を防ぐ、というものがあります。
アトピーの患者さんはこのバリア機能が低下しており様々な刺激にさらされやすい状態にあります。
刺激にさらされると炎症を起こす物質が活性化され皮膚で炎症が起きてしまいます。
この炎症がかゆみを引き起こしてアトピーの人がいう
「掻かずにはいられない、知らないうちに掻いてしまう」
という本人ではどうしたってコントロール出来ない症状に繋がっていくのです。
引っ掻いてしまうと、更に皮膚のバリア機能は低下しますので更に刺激にさらされて…という悪循環に陥ります。
またアトピーの患者さんはこのような炎症を繰り返すことでかゆみの刺激に対して敏感になるという研究結果もあります。


アトピーの治療って?

治療の大きな柱は以下の3つだと思います。

1. 炎症を抑える
2. 皮膚バリアをキープする
3. 刺激のないように環境調整をする

いずれも炎症を抑えることで上記のかゆみをコントロールし、悪循環を絶つのが目的です。
1に対しては主に塗り薬(外用薬)を使用します。
種類としてはステロイド剤やタクロリムスという免疫を調整するものなどがあります。
脱ステ、ステロイドへの不安などに関してはまた別の機会に

2に対しては保湿が必須です。
ただしこれは患者としての経験ですが保湿剤もその方、それぞれに相性があると思います。
一般的に薦められている薬剤でも刺激が強くしみる場合もありました。
あと保湿の時間帯も重要となります。
風呂上がりはもちろん、エアコンを使用する時期は日中も数回乾燥の強い部分にはケアが推奨されます。
やった方がいいには決まっているけど出来るかどうかは別問題ですよね

そして3、単刀直入にいうと掃除です。
患者さんでもかなりコンディションが悪い方に聞いてみると掃除、換気が不十分な方がいます。
お布団が敷きっぱなしだったのを片付けてもらったりシーツを交換するだけでも変わってきます。
あとは洋服も重要なポイントとなります。
昨今人気の暖かくなるインナーは皮膚から蒸発する水分を吸収し発熱をする性質上、皮膚は乾燥しやすくなります。
特に症状強い時は刺激の少ないコットン製品を選ぶのがいいかと思います。


長くなってきたので本題の新しい治療方法に関しては次回更新したいと思います。
何かご質問などありましたら出来る限りお答えしたいと思います。
ただし脱ステやそれに準ずるような件に関しましてはご遠慮下さい。